三谷喜商店は京都・等持院の山門をくぐってすぐ右手にございます。
昭和25年に祖父の代より漆器卸問屋として創業し、百貨店を中心に日本各地のお椀やお盆をはじめとした漆製品を供給してまいりました。創業以来京都のこの地に根を張り、時代の変化と向き合いつつお客様のニーズにお応えできるよう常に新しい価値観を取り入れ現在まで続けてまいりました。現在は『京印伝』と名付けた漆装飾を業務としており、ものづくりの一端を担いつつ日々技術を磨いております。
「麗し(うるわし)」「潤し(うるおし)」という言葉が由来の漆。みずみずしく、深い艶やかさを湛えています。古くから日本を誇る漆。日本人にとって漆は切っても切れないものであってほしい。漆と聞いてまず思い浮かべるのはお椀かと思います。漆のお椀を一度使ってみて下さい。手に熱くなく、口触りが良く、軽くて丈夫、しかも漆の塗られた肌は温かさがあり、しっとりと人の肌に馴染みます。愛着を持って大切に使ってあげることで漆の艶は増し、よりしっとりと手になじみ、シンプルで堅牢な暮らしの器です。
工芸品というものはあらゆる手間と歳月が費やされ、研究されつくされた日本の技術が結集されています。接してみて始めて理解できるということも大切です。きっと虜になる事と思います。
漆という素材の魅力の発信と共に、皆様の生活に彩を添える、新しいものづくりを目指します。